Bauhaus Typography at 100

書籍「Bauhaus Typography at 100」に五十嵐威暢のテキストを元に書かれた文章と作品写真が掲載されました。
サンフランシスコの「レターフォーム・アーカイブ」からの依頼でした。

【beyond the bauhaus】という最後の章で、4ページに渡り、当時のA to Zのグラフィック作品とともに紹介されています。


★2分40秒あたりです。

バウハウスに大きな影響を受けてデザインをしてきた自分の作品や言葉が、このように重要な位置付けでバウハウスの書籍で紹介されたことを嬉しく思います。(五十嵐談)

書籍は英文で先方の執筆ですが、下記は五十嵐の原文です。

universal typeの立体化
igarashi takenobu
デザインに興味を持ったのは17歳の頃でした。
週に二日、夕方にデザインの専門学校に通っていました。バウハウスの基礎デザインを学んでいましたので、マックス・ビルとハーバート・バイヤーの二人の偉大なデザイナーの仕事はすぐに大きな刺激となリました。
幾何学が造形の法則や形になり、やがて平面や立体のアートに変身するかのような美しいビルの仕事。
メディアに広い世界を見出したグラフィックデザインの仕事から建築やファインアートの世界まで、ボーダーレスな活躍を見せてくれるバイヤー。二人は、私にとって偉大な先輩となりました。
お二人にお会いしたことはなく、書物や実物の仕事に学びながら、その影響は私の仕事を現在も支えているように感じています。
1988年のアスペンデザイン会議の最終日の講演者として招かれたとき、このデザイン会議の創立者であるバイヤーに敬意を表し、バイヤーの革新的な提案で有名な「universal type」をアクソノメトリック図法を使って立体として描きたくなりました。
aからzまでの26の立体アルファベットとして、文字はルーリングペンを使いで手で描きました。
立体アルファベットの絵本は、私の講演の聴衆1500名へ記念のプレゼントとして配布されたのです。